犬が草を食べるのはなぜ? 心配いらない場合と、受診の目安

日の当たる庭で、草のにおいをかぎながらかじっているリラックスした犬
この記事のイメージとしてAIで生成した画像です。

散歩の途中で立ち止まって、小さな牛のように草をはむはむ。先に結論から言います。草を食べるのはごく普通の行動で、とてもよくあることで、たいていは心配いりません。

多くの犬が、少なくともときどきはやっていますし、ほとんどの場合、体に異常があるサインではありません。

とはいえ、「たいてい大丈夫」は「いつも大丈夫」ではありません。だから、犬が実際にはなぜ草を食べるのか、そして気にかけるべき数少ない場面を見ていきましょう。

「気持ち悪いから草を食べる」——おそらく違います

いちばん広まっている説明は、「具合が悪いときに吐くために草を食べる」というものです。もっともらしく聞こえますが、証拠がついてきていません。

カリフォルニア大学デービス校の研究者が行った大規模な飼い主アンケートでは、草を食べる前に体調不良のそぶりを見せた犬は10頭に1頭未満そのあと吐いた犬は4頭に1頭未満でした。もし草が犬にとっての薬なら、この数字はもっとずっと高いはずです。

たしかに、おなかの調子が悪い犬が必死に草をむさぼって吐くことはあります。それは起こります。ただ、日常的に草をはむ子にとっては、体調不良は例外であってルールではありません。

では、なぜ草を食べるの?

正直に言えば、確定した理由はひとつもありません。ただ、有力な説明はどれも拍子抜けするほど平凡です。

  • 好きだから。 草の食感と味が単純に好きな犬は多く、とくに春先のやわらかい新芽が人気です。お気に入りの一角を選んで通う、通のような犬もいます。
  • もともとの性質。 犬の祖先は、あるものを何でも食べるスカベンジャーでした。野生のイヌ科動物の研究でも、植物は日常的に食べられています。少し草を食べるのは異常ではなく、犬らしい行動のようです。
  • ちょっとした食物繊維。 草は繊維質です。人が「何かシャキシャキした緑のもの」を食べたくなるのと近い感覚かもしれません。
  • 退屈、あるいは習慣。 刺激が足りない犬にとって、退屈な庭時間の暇つぶしになります。しかも一度それで飼い主の注目を集めていたなら、こっそりごほうびをもらっていた可能性もあります。

リストに入っていないものにも注目してください。**上下関係も、いやがらせも、深刻な栄養不足も入っていません。**バランスのとれた食事をしていて、ときどき落ち着いて草をはんでいるだけなら、それはごく普通の犬の姿です。

草を食べるのは危険?

草そのものが危険なことは、まずありません。リスクは、草のまわりにあるものです。

  • 除草剤や農薬。 除草剤、殺虫剤、一部の肥料には毒性があります。処理した直後の芝生では食べさせないでください。公園や道路脇の草地のように、何がまかれたかわからない場所も同じです。
  • 近くの有毒植物。 花壇に鼻を突っこむ犬は、草以外のものも口にします。ユリ、ジギタリス、スイセンやチューリップの球根は、庭でよくある危険です。
  • 寄生虫。 ほかの動物の排せつ物で汚れた場所の草には、寄生虫の卵がついていることがあります。地域によっては、草についたナメクジやカタツムリが肺虫を媒介することも。定期的な寄生虫予防でほとんどのリスクはカバーできます。お住まいの地域で何が必要かは、かかりつけの獣医さんに聞いてみてください。

⚠️ すぐに動物病院へ相談を。 必死に草をむさぼって何度も吐く、急にいつもよりずっと多く食べるようになった、元気がない、ごはんを食べない、草を食べるのと一緒に下痢がある、薬剤の処理された草や有毒植物を口にしたかもしれない——こうした場合は、「普通の行動」ではなく「診てもらうこと」に切りかわります。

やめさせたほうがいい?

健康な犬が、薬剤の使われていない安全な草を落ち着いて食べているだけなら、やめさせる必要はありません。ひと口ごとに取り締まろうとすると、防げるものより多くのストレスが生まれます。

かわりに、やる価値があるのはこちらです。

  • 自宅の芝生を犬にとって安全に保つ。 犬が遊ぶ場所では薬剤を使わない。使う場合は、製品に書かれた期間はそこに入れないようにします。
  • 念のため、食事を見直す。 よく草を食べるなら、次の通院のときに伝えて、フードが総合栄養食かどうかを確認しておきましょう。原因であることはまれですが、確認しておくのは簡単です。
  • 退屈が思い当たるなら、刺激を足す。 手持ちぶさたで草をはむ犬に必要なのは、もっと面白いことです。においをたっぷりかがせる散歩、知育トイ、かじれるおもちゃ、そして1日数分のトレーニングが効きます。
  • 確実な「ダメ」を教える。 薬剤入りの芝生、あやしい植物、なんでも口に入れてしまうあの公園。そんなときに、明るい声で通じる「ダメ」は、いちばんやさしい道具です。リードを引っぱる必要はありません。

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